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【高齢者 口腔機能 摂食嚥下】①先行期:認知期とは?食べる前から食事は始まっている!

○先行期:認知期とは?

先行期では、食物を見て、硬さ・味・温度・におい・口へ運ぶ量や速さ・噛む力などを認識します。

これから食べようとしているものを認識して、それを食べるための準備を頭の中で行う過程です。

適切な対応をしないと、誤嚥や窒息につながってしまうこともあるとても大切な段階です。

例えば、、、、、

美味しそうな食事を見るとじゅわーっと唾液が出てきませんか?

上手に食べるための第一段階をご紹介します。

先行期とは口に食べ物を入れる前の準備段階です。

食べ物を口に入る前から食事は始まっています。

食べ物を見て、どの食べ物を・どのくらいの量・何を使って・口に運ぶかを判断します。

梅干しを見るとよだれが出てくる。立派な食べる準備です。

例としてこんな感じでしょうか

想像してみてください。

目の前にコース料理が並んでいるとします。

肉料理・くだもの・ゼリー・スープなど並んでいます。

それを目で見て食べたいものを選びます。

スープを取りました。

いい香りがします。鼻で匂いを感じます。

器持つと温かいです。手で温かさを感じます。

温かいためゆっくり飲まないと火傷をするかもしれません。

箸やスプーン・フォークなど沢山の食器がある中からスプーンを取りました。

スープなのでスプーンを選択しました。

私は口が小さいので、いろいろな大きさがあるスプーンの中から、小さいスプーンを手に取りました。

このような私たちが無意識のうちに

「食物を見て、硬さ・味・温度・におい・口へ運ぶ量や速さ・噛む力などを認識して」

選択していることが先行期なのです。

○認知レベルが低下すると、次のような問題行動を起こす事があります。

・食べ物以外のものを口にいれる。(異食行為)
・食べ方がわからなくなる。食器の使い方がわからない。
・食物を食物と認識できず食べる動作が始まらない
・食べる意欲が低下する。
・自分の適切な食事のペースが解らずどんどん口に詰め込んでしまう
・むさぼるように食べる
・むせながらも食べ続ける
・一度に多量の飲食物を摂る
・急いで液体を飲む
・いつまでも飲食物を口の中に溜めている
・疾病により嗅覚が障害されて食欲と結びつかない

などなど

食物を食物と認識できず食動作が始まらない、疾病により嗅覚が障害されて食欲と結びつかない、

自分の適切な食事のペースが解らずどんどん口に詰め込んでしまう等の様子が見られるようになります。

○対応方法は?

・食事に集中できる環境を整えたり、声かけなどで食事に意識を向けたりする。

・ペースが速い場合も声かけをしたり、スプーンを小さくしたり、皿に小分けにするなどの工夫を行う。

・長く口腔内にため込む場合は、目の前に次の一口をスタンバイさせると、食事がスムーズに進むこともある。

・食器具を変えたり環境を変えたりすることが効果的なこともある。

個別の具体例に関しては、別記事で書いていきますね。

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