高齢者施設で働いている方の身長はどうやって測っていますか?
立位が取れる人は問題ないでしょうが、車イスや腰が曲がった人など、メジャーを体に沿わせて測っていますか?
私の施設も腰が曲がった人を足から頭のてっぺんまで測ったり、背骨に沿って測ったり、身長測定する人よってばらつきが出ていました。
これではいかん!!やはり必要な事は施設としての統一した基準!!ということで、私の施設では膝高を使った宮澤式推定計算式(宮澤式KH法)で身長測定をしています。
宮澤式推定計算式(宮澤式KH法)とは?
「寝たきりなどで体重、身長が測れない患者の身長を膝高の計測によって出す式(宮澤式KH法)がある。欧米では古くから用いられていたが、日本人に適用すると誤差が大きく、宮澤先生がアメリカ人の公式を作った研究者と共同で日本人式を作り、第19回日本静脈経腸栄養学会ランチョンセミナーで発表した方法。」
測定方法(宮澤式KH法)
必要な情報は「年齢・性別・膝高」の3つです。
1.膝高を計測する。(cm)
膝関節と足関節を90度に曲げ、踵の真下の足裏から脛骨に沿って膝の真上までの長さを計測する。
膝高を求めるには、仰臥位で0.1cmの近似値を読み取り、2回計測して平均値を求めるのがより正確な方法です。
2.計測した膝高と年齢と性別を計算式にあてはめる。
膝高計測値から身長を推定する計算式は、
「男性64.02+(膝高×2.12)-(年齢×0.07)」で平均誤差は±3.43(cm)
「女性77. 88 +(膝高×1. 77)-(年齢×0. 10)」で平均誤差は±3. 26(cm)
まとめ
この方法では確かに誤差が出るとは思いますが、入院先の身長が明らかにおかしかったり、どうやって測ってこの身長になったのか疑問に思う事がよくありました。
宮澤式推定計算式のメリットは
・施設で統一した基準で身長の測定が出来る。
・看護師や介護士に依頼せずに栄養士でも簡単にできる。
ことだと思います。
高齢者施設で身長測定に基準がないのであればこの方法はおススメです^^