「食べ物と健康 食品の機能 二次機能」わかりやすくまとめてみました!!【管理栄養士国家試験】【過去問題】

管理栄養士国家試験対策 食べ物と健康 食品の機能 二次機能

食べ物と健康 食品の二次機能

管理栄養士の国家試験の基礎知識を科目別にまとめてみました!

最後に管理栄養士国家試験の過去問題も復習をかねて解いて見てくださいね。

こちらも見てくださいね^^

食品の機能 一次機能  二次機能  三次機能

食品の機能 二次機能

食品の二次機能は、味・色・香り・テクスチャーなど、感覚嗜好機能面での働きである。

水分

○自由水と結合水

食品中に存在する水は、自由水と結合水に分けられる。

・自由水は食品の成分と結合していない水分で自由に分子運動が出来る。液体や気体として食品の外に移動する事もできる。食品腐敗の微生物の増殖に利用される。

・結合水は食品の成分と結合している水分で自由に分子運動が出来ない。食品腐敗の微生物の増殖に利用されない。結合水は非常に凍りにくく、加熱等で脱水した時も容易に除かれない。

○水分活性

・水分活性は食品の保存性、微生物の増殖、化学的反応などに直接かかわる自由水の割合を示す指標である。水分活性は1を超える事はない。

水分活性(Aw)=食品の蒸気圧(P)/純水の蒸気圧(Po)<1

水分活性と微生物・酵素・食品の関係

・食品の腐敗は、水分活性を低下させることで防止できる。水分活性の低下=自由水の減少(結合水の増加)といえます。水分活性を低下させるには、乾燥・冷凍・食塩の添加などの方法がある。水分活性を下げ過ぎると、脂質の酸化が進む。

・中間水分食品、水分活性が0.65~0.85の食品は、水分を20~40%含み、食感があり微生物の増殖が抑制せれるため、中間水分食品という。ジャムや羊羹などがある。

色素成分

色素 成分 主な食品
ポルフィリン類 クロロフィル 野菜の葉緑素
ヘム色素 魚肉・畜肉
カロテン類 α-カロテン 人参・オレンジ
β-カロテン 人参・オレンジ・南瓜・さつま芋・卵黄
γ-カロテン アンズ
リコピン トマト
キサトンフィル類 ルテイン 卵黄
クリプトキサンチン オレンジ
カプサンチン トウガラシ・パプリカ
アスタキサンチン エビ・カニ・鮭
フコキサンチン コンブ・ワカメ
フラボノイド類 ルチン そば
ヘスペリジン みかん
アントシアニン類 カリステフィン いちご
シソニン 赤シソ
ナスニン ナス

呈味成分

呈味 成分 主な食品
甘味 スクロース 砂糖
フルクトース 果実
塩味 塩化ナトリウム 食塩
酸味 酢酸 食酢
乳酸 乳酸飲料・ヨーグルト
酒石酸 ぶどう
クエン酸 柑橘類
苦味 カフェイン 緑茶・紅茶・コーヒー
テオブロミン チョコレート・ココア
フムロン ビール・ホップ
ナリンギン 柑橘類の皮
リモニン グレープフルーツ
ククルビタシンA 胡瓜・苦瓜
苦味ペプチド チーズ
旨味 グルタミン酸 こんぶ
テアニン 緑茶・玉露
イノシン酸 鰹節
グアニル酸 椎茸
コハク酸ナトリウム 二枚貝
ベタイン タコ・イカ
辛味 カプサイシン トウガラシ
ピペリン コショウ
チャビシン コショウ
ジンゲロン ショウガ
ショウガオール ショウガ
アリルイソチオシアネート わさび
渋味 タンニン・カテキン
シブオール
えぐ味 ホモゲンチジン酸 ごぼう・ふき・筍
シュウ酸 ほうれん草

・呈味成分の相互作用

食品に2種類以上の呈味成分が混在すると相互作用を示す時がある。

対比効果:主となる味に、少量の異なる味を混ぜると、主となる味が強くなる。(甘いものに少量の塩を加えると甘みが強調される。)

抑制効果:主となる味に、少量の異なる味を混ぜると、主となる味が弱くなる。(コーヒーに砂糖を加えると苦みが和らぐ。)

相乗効果:異なる旨味が共存すると単独より味が強くなる。(かつおと昆布でだしをとると旨味が増強する。)

香気・におい成分

分類 食品 主な成分
野菜 大根 メチルメルカプタン
胡瓜 キュウリアルコール
にんにく アリシン、ジアリルジスフェルド
ワサビ アリルイソチオシネアート
ハッカ メントール
きのこ 干し椎茸 レンチオニン
松茸 マツタケオール
果実 みかん リモネン、シトロネラール
レモン リモネン、シトロネラール、シトラール
グレープフルーツ リモネン、ヌートカトン
バナナ 酢酸イソアミル、酢酸エチル
淡水魚(生臭) ピペリジン
海水魚(生臭) トリメチルアミン

テクスチャー

テクスチャーとは口当たりのことを言う。

〇食品の物性

コロイドとは、コロイドの粒子が、空気中・固体中・水中で浮遊している状態。分散相(コロイド)が分散している媒体を分散媒という。

分散媒 分散相 分散系 主な食品例
気体 液体 エアロゾル スモーク
個体 粉体 小麦粉
液体 気体 ビールの泡
液体 エマルション(乳濁液) マヨネーズ・牛乳
個体 サスペンション(懸濁液) 味噌汁
個体 気体 キセロゲル パン
液体 個体エマルション・ゲル 豆腐
個体 個体コロイド 冷凍食品

・液体中にほかの液体が分散しているコロイドをエマルションといい、液体中に個体粒子が微粒子で分散しているコロイドをサスペンションという。エマルションには、水中に油が分散した水中油滴型(O/W型)「牛乳・マヨネーズ・生クリームなど」と油中に水が分散した油中水滴型(W/O型)「バター・マーガリンなど」がある

・分散媒が液体で分散相が液体または個体であるコロイドで流動性があるものを「ゾル」(牛乳・卵白)、流動性がないものを「ゲル」(こんにゃく・ゼリー)という。

★過去問題

28-59 食品の変質に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1) 油脂の劣化は、窒素により促進される。
(2) 油脂の劣化は、光線により促進される。
(3) 細菌による腐敗は、水分活性の上昇により抑制される。
(4) 酸価は、初期腐敗の指標である。
(5) ヒスタミンは、ヒスチジンの脱アミノ反応により生じる。

解答

(2)油脂の劣化は、光線により促進される。

29-56 食品の水分に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)純水の水分活性は、1である。
(2)水分活性が低いほど、酵素反応は早く進行する。
(3)中間水分食品は、生鮮食品に比べて水分活性が高い。
(4)結合水は、自由水に比べて凍結しやすい。
(5)自由水は、食品成分と水素結合を形成している。

解答

(1) 純水の水分活性は1である。

30-47 野菜・果実の成分に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)レモンの酸味の主成分は、リンゴ酸である。
(2)うんしゅうみかんの果肉の色素成分は、アスタキサンチンである。
(3)だいこんの辛味成分は、イソチオシアネートである。
(4)きゅうりの香りの主成分は、1-オクテン3-オールである。
(5)なすの果皮の色素成分は、ベタニンである。

解答

(3)だいこんの辛味成分は、イソチオシアネートである。

31-49 食品中のたんぱく質の変化に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)ゼラチンは、コラーゲンを凍結変性させたものである。
(2)ゆばは、小麦たんぱく質を加熱変性させたものである。
(3)ヨーグルトは、カゼインを酵素作用により変性させたものである。
(4)魚肉練り製品は、すり身に食塩を添加して製造したものである。
(5)ピータンは、卵たんぱく質を酢で凝固させたものである。

解答

(4)魚肉練り製品は、すり身に食塩を添加して製造したものである。

32-54 食品の味に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)食塩を少量加え甘味が増強することを、相乗効果という。
(2)苦味の閾値は、基本味の中で最も高い。
(3)辛味は、舌の粘膜に生じる収斂作用による。
(4)こんぶに含まれる旨味成分は、5′-グアニル酸である。
(5)たけのこに含まれるえぐ味成分は、ホモゲンチジン酸である。

解答

(5)たけのこに含まれるえぐ味成分は、ホモゲンチジン酸である。

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